「女心と秋の空」ということわざ。
笑ったと思ったら泣いて、泣き終わったと思った怒ったりなど。
女性の気持ちがコロコロと変わる心模様と、秋の空模様を重ねたことわざですよね。
秋になると様々なメディアでよく使われるような気がします。
天気が変わると「女心と秋の空といいますが~・・・・」という感じで。
ですが、実はこの言葉のもとは「男心と秋の空」だったそうなんです!
うん~。男心と秋の空。
あまり聞いたことないような気がしますがどんな意味なんでしょうか?
女性のように、気持ちがコロコロと変わる心模様なんでしょうかね?
今回は、その「男心と秋の空」と「女心と秋の空」について知っていきましょう!
移り気な秋の空と男心と女心
まずなぜな秋の空なのか知っておきましょう!
結論から言えば、やはり秋は天気が変わりやすいからです。
秋の空は、「秋晴れ」という言葉がある通り、
移動性高気圧により空気も澄んですがすがしい青空が広がります。
澄み渡った天気になるので、秋の月は本当に美しくお月見にも最適なんです!
お月見といえば日本の文化の十五夜や十三夜もありますしね。
ですが、低気圧と高気圧が交互に日本を通ります。
なので、晴れれば澄み渡った青空になりますが、天気も変わりやすいのも特徴です。
そんな変わりやすい秋の天気を人の心になぞって、
「男心と秋の空」「女心と秋の空」になりました。
「男心と秋の空」はどんな意味?
さて、最初に言いましたがもともとは「男心と秋の空」。
どんな意味があり、どうして女心というようになったのでしょうか。
「男心と秋の空」は、男性の変わりやすい心を表しています。
そこは女性と一緒ですよね。
でも、この言葉は主に「女性に対する愛情が変わりやすい」ことを意味しているんです!
この言葉ができた江戸時代は、既婚女性の浮気は重罪でした。
それも命を落とすほどの重罪です。
しかし、既婚男性の浮気には寛大だったみたいです。
なので、ふられた未練を断ち切るためにも使われたそう。
そして、「女心と秋の空」が出てくるのは明治時代頃。
尾崎紅葉の小説『三人妻』で「欧羅巴の諺に女心と冬日和といえり」とでてきます。
これはイギリスのことわざで、変化しやすい冬の風を女心を表した
「A woman‘s mind and winter wind change often」(女心と冬の風)のこと。
また、浅草オペラで、『女心の歌』がヒットします。
このころから女性の地位が向上して、恋愛の価値観も変り、
意思表示が自由にできるようなります。
そんな時代の流れもあり、
愛情だけでなく感情の起伏や物事に対して移り気なことを示すようになったみたいですね。
女心は昭和に入って徐々に定着。
広辞苑には1998年第5版で初めて掲載されました。
ですが、ほとんどの辞書が男心をメイン。
女心が掲載されているのは少ないんです。
今後は、女心も増えるかもしれませんね。
秋の空の話がでてきたら話してみてください!